「いってらっしゃい」「おかえり」の言葉の意味
〜返事がなくても
私は今日も声をかける〜
少し昔のことですが、子育て中の日々の中で感じた、ある小さな気づき。
今も大切に思っている”言葉”について
視点を少し変えるだけで、心がすっと軽くなったある体験を綴ってみました。
挨拶が返ってこない寂しさ
「いってらっしゃい」「おかえり」
この言葉を口にするたび、以前の私はどこか心がざわついていました。
声をかけても、返事がない。
知らんふりをされることもある。
目を合わせることもなく、ドアを閉めて出ていく後ろ姿に、寂しさや苛立ちを感じることもありました。
「なんで『いってらっしゃい』って言ってるのに無視するの？」
「どうして『ただいま』って言えないの？」
そんなふうに責めるような言葉をかけてしまったこともあります。
あいさつは人として大切なマナー。
しつけとしても、何度も伝えてきたつもりでした。
小さい頃は、満面の笑みで「いってきま〜す！」と手を振って出かけていた子どもたち。
「ただいま〜」と帰ってきて、ランドセルを置いたと思ったらすぐに「いってきま〜す！」と遊びに出かけていく姿が懐かしく思い出されます。
それなのに、いつの頃からか、声をかけても返事ひとつ返ってこない。
「私の育て方が悪かったのかな…」
そんなふうに思ってしまうこともありました。
言葉が持つ“エネルギー”に気づいたとき
そんなとき、ある本の中で出会った言葉に、私ははっとさせられました。
“いってらっしゃい” は、これから外に出る家族を、さまざまなストレスやトラブル、見えない試練から守るためのエネルギーの言葉。
“おかえり” は、外の世界で受けた不要なエネルギーを振り払い、きれいな心で家に戻るための言葉。
この言葉を見たときから、私の考え方が全く変わりました。
返事がなくても、知らんふりされても、たとえ目も合わせてくれなくても、私が「いってらっしゃい」「おかえり」と声をかけることには大事な意味があるとわかったからです。
それ以来、私は返事を期待することがなくなりました。
それはきっと、自分が ”声をかけること”で満足しているからです。
言葉を伝えることが、私にできる、大切なエネルギーの贈りもの。
そう思って、毎日変わらず、穏やかな気持ちで言葉を届けています。
親が子供にしてあげられる愛の形
小さな頃のように、手をつないで守ってあげることはもうできないけれど、母として今できることは、「言葉」のエネルギーで、子どもを守ること。
大きくなった子どもたちがそれぞれの世界で頑張るその背中に、私はそっとエールを送っているのです。
言葉には、見えないけれど確かな“波動”があります。
私がかける一言一言が、家族を守る光になると信じて、
見送るときには守りのエネルギーを
迎えるときには浄化のエネルギーを
伝えるようなイメージで声をかけています。
「いってらっしゃい〜」の言葉の奥には
「今日も一日頑張ってね」という応援のメッセージを込めて。
「おかえり〜」の言葉の裏側には
「お疲れさま」というねぎらいや、無事に戻ってきてくれたことへの感謝と、安心感の気持ちを添えて。
今では、この言葉を言うたびに、私自身の心が落ち着くのを感じます。
言葉は、家族を包む“私なりの愛のかたち”
そんなことを考えながら、いつも家族に声をかけています。
あなたも、毎日のあいさつに小さな魔法をこめてみませんか？
あの時の気づきは、私の考え方を大きく変えました。
大人になるにつれて、親に対する照れや恥ずかしさもより強くなり、口数も少なく、現状はあまり変わりないですが、声をかける機会があることは、私の喜びです。
いつか独り立ちして家を離れた時、きっと懐かしい母の姿として、思い出の一コマになるかもしれません。
【余談ですが…】
ある時ふっと気づきました。
たとえば田舎のおばあちゃんと電話で話すとき、学校の面談などで先生と話すときなど、ほかの人にはきちんと挨拶をして、ていねいに会話をしている。
それも笑顔で…。
その光景を見たときに思いました。
ちゃんと外では挨拶ができている
私の子育ては間違っていなかったんだ
ということは、母に対してだけは照れくさいのね…と。
お読みいただきありがとうこざいます⭐️
今子育てを頑張っている方、家族とのコミュニケーションに悩んでいる方の心が少しでも軽くなれば嬉しいです。
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